The Professor

Dr. Saburo Horikawa

Department of Sociology,
Hosei University (Tokyo, Japan)

人物紹介|On Prof. Horikawa
「現場から考える」というスタンス

“Say it with data.” をモットーに,学生のころから一人で フィールド(現場)を歩き,自分の目と足で調査することを続けてきました。このモットーを和訳すると,「裏付けのある主張をしよう」「データで語ろう」となります。机上の空論ではなく,問題の現場を歩き,そこから考えていくという構えを決して崩さない,ということです。1984年早春,北海道小樽市で小樽運河の保存問題をはじめて調査して以来,現在も調査を継続中です。


テーマとしての町並み保存

古い町並み(歴史的環境)を残すことは「好事家の手慰み」などではなく,人間と環境との関係について何か大切なことを語りかけているのではないか——この 問題意識が私の研究の原点です。その小樽を基準点として,他の町並み保存の現場(近江八幡,妻籠,伊根,川越,鞆の浦,Boston, Cambridge, New York, Tampa, St. Louis, Charlottesville, Williamsburg, Charleston, Savannah, Chicago, Washington, D.C., Venezia, Norwich, 南京,蘇州など)や公害被害地(水俣や足尾,Love Canal [NY]など)を歩き回るうちに,研究することの楽しさや難しさといったものが見えてきたように思います。


「著者略歴」風に書けば......

1997年に法政大学社会学部に着任。現在,法政大学社会学部社会学科教授。慶應義塾大学大学院社会学研究科博士課程修了,博士(社会学)。専門は環境社会学,都市社会学,日米比較社会論,環境社会学学説史。「環境社会学」「社会調査実習」「外書講読〔英語〕」などを担当。東京大学客員助教授,ハーヴァード大学ライシャワー研究所客員研究員,同大学エリオットハウス盟員,慶應義塾大学大学院訪問教授,『環境と公害』編集同人,国際社会学会第24部会理事,環境社会学会国際交流委員長,南京大学社会学院客員教授等を歴任。現在,環境社会学会会長,ハーヴァード大学ライシャワー研究所連携研究員,慶應義塾大学大学院社会学研究科Research Advisory Groupメンバー。主著は『町並み保存運動の論理と帰結:小樽運河問題の社会学的分析』(東京大学出版会,2018年2月),Why Place Matters (Springer, 2021年6月)。趣味は登山,バロック音楽鑑賞。写真とデザイン(特にブックデザイン)活動は,自ら主宰するデザイン・ハウス “Studio 1110” (Studio Eleven-Ten)を通じて行なっている。

 > 堀川ゼミ「環境社会学データベース」プロジェクト


堀川ゼミの運営方針

堀川演習のモットーもまた,“Say it with data.”です。これはアメリカの著名な統計入門書の書名 Say it with Figures(邦訳『数字で語る』)に由来しています。あえてここで「データ」と言い換えているのは,インタビューなどの質的データを積極的に採用しているゼミだからです。いすれにせよ,机上の空論ではなく,地に足をつけた議論を目指しているという意味です。


堀川 and/or 堀川ゼミを紹介した記事

 ➔「社会学部実習生5名と堀川三郎教授がFMおたるで特別番組に出演」[法政大学社会学部]
 ➔「社会学部・堀川三郎教授が観光学術学会・学会賞を受賞 」[法政大学]
 ➔「社会学部・堀川三郎教授がNHK-TVに出演 」[法政大学社会学部]
 ➔「コロナ禍における研究活動― 堀川三郎教授の活動事例 」[法政大学社会学部]
 ➔「都市環境の変化をコントロールするのは誰か」[法政大学・法政フロネシス]
 ➔「堀川教授が学会賞をトリプル受賞」[法政大学社会学部]
 ➔「国立台湾大学図書館展」[法政大学社会学部]
 ➔「社会問題の現場を歩き,足で考える—堀川ゼミ」[法政大学社会学部]
 ➔「環境問題をテーマに自ら現場を歩き足で考え『データをもって語ろう』」[法政大学]